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自治労岐阜大会―改憲阻止へ! 倉敷の怒りが全体を牽引

月刊『労働運動』34頁(0343号08/01)(2018/10/01)


自治労岐阜大会―改憲阻止へ! 倉敷の怒りが全体を牽引した!

佐藤 賢一(自治労江戸川区職労)

 「安倍政権による改憲案の国会提出に対して組織の総力を挙げて絶対反対で闘う」倉敷市職労決議(抜粋)
 「真備地区においては50人以上の人命が失われ、市街地のすべてが水没し、労働者の最大の資産である4000棟の住宅が全壊し、多数の商店や事業所の経営基盤が奪われた。
 今回の大災害は、労働者人民の命と生活をないがしろにして、軍事費に血税をつぎ込み、治水対策を放置してきた国の責任であり、歳出削減を目的に強行された市町村合併や非正規職化、民営化と地方切り捨て政策が被害を大きくした。
 いま世界では、過剰資本・過剰生産力の矛盾によりアメリカトランプ政権を最先端とし、市場と資源を奪い合う争いが激化し、経済戦争から軍事的争いに転化しようとしている。安倍政権も世界中にある日本の権益を確保するため、戦争をする国に転換して核武装への衝動を強めている。安倍の改憲案は自衛隊と自衛権を明記し緊急事態条項を新設しようとしている。
 安倍政権による改憲案の国会提出に対して、組織の総力を挙げて絶対反対で闘う。以上決議する。 2018年9月10日」
 8月の自治労定期大会において、全国労組交流センター自治体労働者部会は、現地の東海地区の仲間の力を借り、午前8時に会場玄関前に登場した。横断幕を広げ、倉敷市職労の百本敏昭副委員長を先頭に上記の主張を何度も繰り返し、入場する大会代議員に力の限り訴えた。倉敷市職労の委員長、書記長も前日来たが、台風対策のため職場に戻った。
 百本氏の側には、自治労倉敷の組合旗とノボリ旗が翻り、会場に入りながら握手を求める人、写メを撮る人が続出した。 自治労本部の警備担当も手出しできず、横断幕を会場内に一部入れざるを得ない異例の事態となった。百本氏の発言の迫力が組合員の心を掴んだ瞬間だ。
 「改憲と一体の解雇・団結破壊を許すな/会計年度職員攻撃粉砕を」と大書された横断幕とビラに共感が集まった。安倍が狙う9条改憲の2020年施行と、同年4月から全国自治体に強制しようとしている会計年度職員制度導入による団結破壊・労働組合解体と総非正規職化の攻撃は完全に一体である。自治労の総力で闘おうという訴えは全参加者のものとなった。議場でも、改憲阻止の闘い、民営化と会計年度職員攻撃との闘いを求める発言が数多く出された。
 全国労組交流センター自治体部会ビラの「改憲案国会提出・国会発議に絶対反対する声明を全国各単組で発しよう」という呼びかけは、改憲・戦争阻止!大行進運動の柱となる実践方針だ。
 原発再稼働に、職員も住民も被曝してはならないと闘う愛媛県職、福井原発銀座から10キロ足らずで再稼働反対を闘う京都府職舞鶴支部の闘いは、自治労本部方針とは真っ向から対決しているが、この闘いこそ本来の自治体労働者の闘いなのだ。
 全国で改憲阻止の決議を上げて、倉敷市職労に続こう!