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新自由主義と闘うメーデーをかちとったぞ!

月刊『労働運動』34頁(0291号07/01)(2014/06/01)



新自由主義と闘うメーデーをかちとったぞ!

(写真 精研労組の旗を掲げてデモに出発)

精神医学研究所附属東京武蔵野病院労働組合
 「非正規職撤廃!外注化阻止!長時間労働許さない!2014年メーデー」は新自由主義の国策の基軸である鉄道のパッケージ輸出と現場の外注化を進めるJR本社を直撃する新宿集会・デモです。首都圏の労組交流センターの労働組合・労働者は、メーデーに安倍を招き資本の軍門に下った連合や全労連の労組幹部に怒る傘下の労働者と呼応し、階級的労働運動を闘おうと呼びかけるデモとしても取り組まれました。

●職場の賃下げとの闘いと一体で取り組む

 私たち精研労組も新自由主義経営と闘う渦中のメーデーになりました。
 4月28日、経営は賃上げ春闘のさなか、賃下げ提案(就業規則・給与規定改悪案)を行ってきました。祝・休日手当の廃止と有給休暇2日分の廃止です。執行部はこの賃下げ攻撃を徹底的に明らかにし、闘いの方針をつくるためにメーデー当日の午前中に合宿を行いました。
 賃下げ攻撃の核心は、
①祝・休日廃止の減額と有給休暇2日分の廃止は労働者の生活を直撃し破壊する大幅賃下げです。労働組合・労働者は絶対に認めることは出来ません。消費増税分を合わせると打撃は凄まじいものになります。しかも経営はこの6年間で7億6千万円もの黒字を出しているのです。この祝・休日手当と、完全週休2日制要求で勝ち取った有給休暇7日は、労働組合が何年もかけて闘い取ったものであり一歩も譲ることはできません。
②また、手当と有給休暇の削減は正規職を非正規職化していく攻撃であること。非正規職の賃下げへの手段となり、派遣労働者の大量雇用を目論む経営の労働者分断であることです。
③従ってこの賃下げ攻撃自体が経営の利潤追求を阻む労働組合の破壊にあります。
④さらに日勤13時間労働の長時間労働の導入=8時間労働制の解体への同時攻撃となっています。
 もはや労働者の生活破壊と労働者間の分断でしか利潤を上げられない新自由主義経営の生き延びる方策は、長時間労働=賃下げしかなく、依然として日勤13時間労働の導入に向かっています。
 しかし他方で、昨年1年間に渡る労働組合の長日勤労働の暴露・反対の情宣は、現場労働者の反対の声を広め、管理職の動揺をも引き起こし、今日まで導入を阻止してきました。
 闘いの当面の方針は現場労働者にこの4点を明らかにしていくために、パンフレットを作り、早急に全職場へくまなく配布しきること、署名活動で話し込むことを通して賃下げ反対の声を広げていくこと。執行部はこうして意志一致を固め、直ちにメーデー会場へと出発することとなりました。
 会場では、多くの労働者が、現場資本への抗議行動、産別行動、解雇撤回JR復帰10万署名活動などを闘って結集してきました。
 さらにこの間、青年が労働組合に結集して次々と闘いが開始され、集会に参加してきています。新自由主義の下で青年労働者の苦闘と怒りは、全ての職場で例外なく湧き上がってきています。
 集会では、青年の怒りを組織するためには、見える階級的労働運動の実体=組織拡大が必要であり、資本と徹底的に闘う労働組合を大きく作り上げることが提起されました。また、それは、全国の労働運動の要をなす国鉄職場に組織を作る闘いに入ること、同時に各職場で資本と闘い、組織拡大を勝ち取ることが基本中の基本だということを全員で固く確認しました。
 いよいよデモに出発。精研労組は午前中の意志一致の上に、会場でのさらなる意志一致でごりごり確認しました。明日からの闘いを胸に、デモに出発しました。「貧困・過労死させない!」「労働組合で資本に勝とう!」「労働組合に入ろう!」「安倍を倒そう!」「労働者の世の中を作ろう!」。そして、JR本社に対する怒りのシュプレヒコールをたたきつけ、デモは新宿の街を席巻しました。
 精研労組も、合宿・メーデーから直ちに現場の闘いを続けています。ビラ、パンフが、現場に浸透しつつあります。次は、署名で賃下げ反対運動を組織化する活動を開始します。
 経営・資本は、儲けだけを追求するしかないのです。労働者を生きさせることが出来ないのです。労働現場が崩壊してもかまわない。資本自体が崩壊に突っ込んでいます。
 医療福祉産別は、労働者の過労死・疾病が増加しており、報道されているように、典型的には介護職場での事件・事故が少なからず起こっています。JR事故の多発に対する闘いと同じく、医療福祉産別の組合強化と拠点作りが喫緊の課題となっています。
 他方で、こんな資本に対して労働者の反乱が始まっており、労働組合運動が立ち遅れることが許されない情勢でもあります。労働組合、労働運動にとって勝機の情勢であることをしっかり確認して闘いましょう。
 職場闘争の勝利を切り開き組織拡大に入っている動労千葉の反合理化・運転保安闘争は、全ての職場闘争の方針となっています。この方針は、資本の矛盾を突き、現場労働者を組織できる闘いです。
 全国の労働運動を勝利させるには、新自由主義が労使対決の基軸としているJR=国鉄闘争の労使対決にかかっています。6・8国鉄全国運動集会に、精研労組は春闘の攻防を進めるただ中で結集し、勝利に向かって闘います。