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労働者は一つ、敵も一つ◆№3 「1万先鋒隊」で政権に破裂口を

月刊『労働運動』34頁(0306号10/01)(2015/09/01)


労働者は一つ、敵も一つ

Workers of the world Unite ◆№3
「1万先鋒隊」で政権に破裂口を開ける闘いを


 8月に入って韓国では、〈容易な解雇、低い賃金、より多くの非正規職〉を骨子とするパククネ政権の労働市場構造改悪攻撃が最終段階に突入しており、韓国の労働者階級がすべてをかけて闘わなければならない決戦情勢に入っている。
 パククネ大統領は8月6日、25分間に及ぶ「対国民談話」を発表し、その中で労働市場構造改悪攻撃の一つひとつの項目について言及して、政権側の揺るぎない戦闘意志を誇示した。
 「労働改革は働き口のことです。労働改革をしなければ青年たちの絶望も、非正規労働者の苦痛も解決することはできません」と、あたかも青年労働者や非正規職労働者のために「労働市場構造改革」を行うのだというペテンを弄しながら、韓国労働者階級に対する正面からの宣戦布告をしたのだ。
 パククネ政権は一方では、労働市場構造改革に対する国民の同意を求めると言いながら、「労使政大妥協」を強調している。頓挫している労使政委員会を再稼働して、そこに韓国労総を取り込んで形式的な「大妥協」を作り出そうとしている。パククネ政権は本当は「国民の同意」など必要なく強引に突き進むことを決断している。それだけ資本の生き残りのために何としても「労働市場構造改革」を強行しなければならないぎりぎりの境地に追い込まれているのだ。しかし実際、パククネ政権の内部はすべてを無視して突き進むことができるほどに盤石なものではない。すべての労働者の怒りの決起が爆発したら、パククネ政権もろとも吹っ飛んでしまう状況にある。
 このような状況の中で民主労総は8―9月闘争を力強く進めている。
 民主労総は8月15日、午後2時からソウルの大学路で「光復70年・分断70年」の全国労働者大会を開いた。メインスローガンには「韓米日戦争同盟反対!」が掲げられ、日帝・安倍政権の推進する戦争法案への強い危機感と怒りが表明された。
 ハンサンギュン委員長の代行として挨拶に立ったチェジョンジン首席副委員長が「朝鮮半島の平和を脅かす米国の迎撃ミサイル・サード配備を防ぎ、恒常的に戦争の危機をもたらす日本の集団的自衛権の行使を阻止しよう」と訴えるとともに、パククネ政権の労働市場改悪攻撃粉砕へ、一層全力を挙げた闘争にうって出る決意を明らかにした。
 続いて、大会に結集した1万人は、民族統一大会、さらに反戦平和汎国民大会を同じ場所で開催し、終了後、都心部の大デモを展開した。
 8月28、29日には「労働市場構造改悪阻止48時間集中行動」、「9・19労働市場構造改悪阻止民主労総総決起等集中闘争」を配置して闘う。国民集中宣伝戦を毎週水曜日に行っていく。
 民主労総はこのような闘いの最先頭を切り開いていくために「1万人先鋒隊」を募集組織する。1万先鋒隊は、8月労働市場構造改悪阻止闘争をはじめ頑強に闘争を切り開いていく部隊だ。反労働者、反民衆の独裁政権のパククネ政権に、決定的破裂口を開ける民衆総決起と政治ストライキを下から作り上げて行く実践部隊だ。
漆崎英一(動労千葉国際連帯委員会)