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9・21~22拡大全国運営委員会の報告

月刊『労働運動』34頁(0307号02/02)(2015/10/01)


戦争法・国鉄をめぐる闘いはこれからだ!
9・21~22全国労組交流センター拡大全国運営委員会の報告

(写真 総会で発言する辻川慎一代表)

 9月21~22日、東京都内で、全国労組交流センターの拡大全国運営委委員会が開かれ、安保国会決戦の総括と国鉄決戦、11・1集会に向けた方針などを議論した。以下、議事の概要を紹介する。

辻川代表 国会決戦と全国に動労総連合を作ろうと、国会と職場を一体で闘った。討論の前に全学連に来てもらい、国会闘争を報告してもらった。7月15日衆院通過から参院通過に対して渾身の闘いをやり抜いた。労働組合の登場が決定的だ。シールズ防衛隊は民間の暴力を体現している。交流センターの労働者が全学連と一緒に闘い抜いたのはすごいこと。シールズは一定のところまで行ったら学校に戻るという。警察に「民主警察ありがとう」という。彼らが人を獲得することがあるだろうか。職場・学園・地域から立ち上がることで人を獲得する。困難を避け学園で闘おうとしないで人を獲得することはできない。一人立ち上がり、二人立ち上がりその連鎖がゼネストに繋がる。
 動労福島の結成大会があった。自分たちの労働組合、旗頭が感じられた。下請けの労働者が来て、翌日組合に入った。「橋本さんは誠実な人だ」と。新潟も、国労にいるのと動労総連合・新潟を作るのは全く違う関係になるから大変だ。佐藤さんが動労総連合・新潟に入ったとたん新津工場からパワハラが消え、自分も入れてくれと言ってきた人がいる。10年くらい前に新潟に行った時と団結の中身が全然違う。ものすごいエネルギーを発揮していた。国会決戦と動労総連合建設で新しいものが生まれている。
 茨城でも去年知り合った青年が試用期間後の解雇撤回を闘い抜いた。いわき駅前でビラを撒き、非正規の女性が相談に来て労働組合を作る準備をしている。代行主義でもない、上から目線でもない、労働者一人ひとりが主体の闘いだ。
 新自由主義は帝国主義とスターリン主義の崩壊の始まりだった。74~75年恐慌からアメリカも立ち直れていない。70年闘争と何が違うのか。新自由主義攻撃といかに闘うかだ。第二の分割・民営化攻撃は新自由主義の破産ゆえの攻撃だ。
 戦争法をめぐっては違憲訴訟だとか、法案に賛成した議員を落とそうと言っているが、そうではない。問われているのは労働運動だ。動労総連合をつくる闘いに挑戦しているが、来年は民主労総のゼネストと連帯して闘える組織を作る決意だ。

吉本(鈴コン) 毎日が楽しくてしょうがない。いよいよ戦争を阻止する時だ。鈴コン分会は、故田口さんの解雇が不当労働行為だったと都労委で認めさせた。職場で正社員が、会社の言いなりになっていたのに賃金を下げられ、65歳で契約打ち切りで、首にされ始めている。
 シールズは権力と一緒になって闘う者を弾圧してきた。「安倍はやめろ」しか言わない。俺はブチ切れたから一番前に出て行った。労働組合は前面で闘う。
 田口さんの解雇を撤回しろと会社に申し入れた。ストへの懲戒処分も労働委員会で撤回させた。鈴コン分会本が10月17日に出ます。

竹内(新潟) 動労総連合・新潟を結成し、旗を立て9・13国会前に登場した。動労総連合・新潟を地区で激しい討論し結成した。たくさんの激励メッセージを頂いた。裏切ることなく闘いで応える。地域の労働者のセンターになる闘いを作る。

渡邊(福島) 9月10日動労福島を結成した。福島の地区全体が悩み苦しみながら闘い、自分たちが作ったという意識がある。ゼネストを実現するため結成した。新しい組合員が結集した。ふくしま合同労組と動労福島は一体で闘っている。
 国会前でシールズのビラをみて思うことは、共産党との闘いだ。福島でも民医連が100㍉シーベルトなら被害はないと言い切った。共産党の良心的な部分を組織したい。

赤田(大阪) ものすごい闘いが始まった。国会決戦と職場闘争を一体で闘う議論をしたい。昨日、青年の中で僕が提起したことで議論になった。階級的労働運動で責任を取る。拠点があれば必ず労働者は立ち上がる。怒りを路線に高めていく。労働者の怒りと呼吸して闘うことが必要。交流センターが動労総連合建設の先頭に立とう。
吉谷(奈良) 舞鶴の反原発闘争を200人で闘った。なぜこういう闘いが必要なのかという豊かな路線論議が大事だ。舞鶴闘争をめぐって路線論議した。

石井(動労水戸) 8・29いわき闘争を闘い抜いたのは決定的だった。常磐線の全線開通をめぐる団交を当局は開かない。
 外注化で出向3年延長という通知をもらった。JRに戻さず転籍と同じだ。事故が起きたら処分を出してくる。水戸は誰もプロパーを作らない。9月28日ストを打って土浦に結集する。安倍打倒の闘いが各地で起きている。「非正規雇用撤廃」「動労総連合を全国へ」を共に闘おう。

吉崎(東京北部) 東京北部ユニオンは介護現場の崩壊の中で1年3か月前、光が丘のアミーユ支部を立ち上げ闘っている。事故の責任の一切は会社にある。介護業界が儲かるようにした中で起きている事故で、声明を出した。現場の労働者はその通りだと言ってくれた。僕も介護士をしている。介護労働者が労働組合を作り闘わないと変えられない。声明を地元のアミーユの職場で撒いて介護労働者を組織してほしい。昨日第10回大会を開催した。7人の新しい組合員が参加して勝ち取った。UAゼンセンを許さず闘う。

清水(埼玉) 越谷も10・5国鉄集会の組織化を闘っている。青森の小学校で給食室が爆発する事故があり、6人がけがをした。調理員2人のうち1人は死んだ。調理師、栄養士は全部非正規。ガスのつきが悪い、ガスの匂いがするという話が報告されているのに、県は何の対策も取らず事故が起きた。しかし事故は現場のせいにされた。闘わない体制内指導部と対決して、非正規と団結して闘う。

柿本(沖縄) 9月5日、辺野古のキャンプシュワブ前で3500人の集会が持たれた。「オール沖縄」との闘いはどちらが沖縄の労働者を組織するかだ。全島ゼネストの爆発的な力になったのは星野絵画展だった。不屈非妥協、絶対反対の闘いが人を鼓舞激励する。青年労働者を組織する。婦人民主クラブを沖縄で結成する。国会攻防と職場攻防の一体化だ。沖縄で動労総連合を作る道は基地労働者を組織化し、ゼネストを打つ闘いをやること。IJBS解雇撤回の裁判は10月24日が判決。リネン分会の第2回定期大会が開催された。高橋君が解雇撤回闘争中。10・18国鉄集会をやる。
赤羽(東京北部) 1週間国会闘争を闘い抜いた。すごいことが始まった。何万という人が渾身の決起をした。一人ひとりが選択し決断して国会前に来た。高校生も参加した。16日はシールズは闘いから逃亡し、逮捕された過激派が悪いという。
 職場に闘う労働組合を作り、ストライキで戦争を止めようという提起ができなければ、僕らも加担する形で血の海に沈められる。今こそゼネストに立ち上がる労働組合を作り上げよう。

(二日目)ビデオ上映(国会闘争)


岩本(司会) 二日目は、11月集会の成功に向け討論したい。

田中(動労千葉)別掲(*)

村山(北摂) 関西集会で鈴木弁護士に講演をしていただいた。世代を超えた階級の決起が始まっている。10・2北摂労働者集会をめぐり11月集会と対立的議論が出た。国鉄闘争でいいのか、戦争法案の闘いの中で狭くないのかという意見があった。しかし国鉄闘争を基軸に闘うことが必要だと議論した。
 高槻の富田に部落があり、そこに植木団地がある。植木の苗の仮置き場が植木団地だ。高槻市による植木団地を奪う解雇攻撃との闘い。水平同盟を結成し、労働組合を作り闘ってきた。植木団地組合の自主管理闘争として闘う。各地で植木団地組合と交流してほしい。500万円カンパは絶対に必要だ。
東(大阪東部) 1千万人と結びつく闘いは革命を成功させる路線。次は何か。その展望を与えられるのが我々だ。古い活動家がいても、青年が増えない。連合組織、分担主義、抱え込みの傾向がある。部落解放闘争の中でそのことが明らかになった。差別されてかわいそうな対象ではない。階級は一つなのに分断されている。腹にあることを全部出して闘う。ネガな意見も皆で議論することが必要。我々が展望を与えられる。

山本(兵庫) 米軍の相模原補給廠で爆発弾劾を闘った。交流センターの団結が婦人民主クラブの団結を作り、婦人民主クラブの団結が交流センターの団結を作る。交流センター女性部はフラクション。既成の労働組合女性部が潰されている。フラクションを作り組織する。女性はすさまじい状態に置かれている。7月28日女性活躍法が全会一致で成立した。女性により奴隷労働を強制する攻撃だ。

真保(広島) 広島連帯ユニオン副委員長を務めてきた。私は7月31日定年で、人事考課制度に反対したため解雇攻撃がかけられた。ゼネストを打てる拠点職場を作りたい。地区でストをやろうと青年と激論し、彼が職場で半日ストをやるとなった。共産党の拠点職場の病院に広島連帯ユニオンの支部ができた。
 動労西日本で岡崎組合員の職場である印刷事業所の廃止が発表された。第2の分割・民営化攻撃、解雇攻撃ととらえて闘う。動労西日本の広島支部を作る。9・29国鉄集会を行う。

小原(福島) 福島は組織拡大方針を掲げて闘う。第1は動労福島結成の成功。第2は8・29いわき闘争を全力で取り組む。第3は11月集会に総力で組織化する。橋本光一と団結するとはどういうことか議論した。彼は闘いの先頭にいる。いわき闘争は大結集した。保養の交流会も福島でやった。9・10動労福島結成が勝ち取られた。福島圧殺攻撃は復興イデオロギーの担い手にさせる攻撃だ。

長谷(宮城) 全金本山です。30年間の国鉄闘争が切り開いたものは計り知れない。ビデオで初めて東京のシールズを見た。原則ばかりだとポキっと折れると言われる。本山は別棟就労で、国鉄は4・9政治和解で割れた。国会情勢でシールズが「過激派帰れ」と言ったのは、我々が本物だとはっきりさせた。
 地域を対象化し、JR駅員の組織化に入り始めた。動労総連合と合同・一般を地域で作る。宮城県警による仙台の労働者のスパイ化攻撃を摘発・粉砕した。
日教組奈良市組合員 10・16奈良で国鉄集会を企画している。日教組奈良市で5月に児童が救急搬送される事態があった。現場の労働者には一切責任がないと議論した。処分・解雇攻撃としてとらえ闘いが始まった。市から処分が出た。白紙撤回で闘いを始めた。ストで闘う議論をしていきたい。

杉野(新潟) 動労総連合新潟の書記長になった。9・19結成集会をもった。組合結成を通告し、掲示板を要求して闘いに入った。日共との党派闘争だ。動労総連合全国方針で闘う。

羽廣(九州) 九州では3ケタの結集で8・9を打ち抜き、川内原発反対の闘いをやった。動労総連合九州を必ず作る。合同労組に組合員が数名結集している。国鉄集会をやる。

国分(動労水戸) 仙台の全港湾塩釜分会の人たちと交流して集会をやった。宮城の仲間が設定してくれた。動労水戸の闘いを報告した。全港湾塩釜支部は戦争法案が通れば戦争協力させられると討論になった。全港湾はストライキを打つ組合で、7時間労働を維持し、定年後も85%の賃金を維持している。自分たちで線量計をもってパトロールし、線量の高い品物は扱わない闘いをしている。

小泉(東京東部) 国会闘争は8・30が大きな転換だが、次の大転換は9・13だ。全学連は14日から国会正門前に登場。16日、国会突入の勢いで大衆が決起した。警察が襲いかかり13人が逮捕された。シールズは逃げて、全学連はピケを張り集会参加者を守り抜いた。シールズの反動性が暴かれ、17~18日全学連に襲いかかった。東部は11・1チケット190枚売った。全学連の逮捕にカンパが集まった。国会前の怒りを11月集会に組織できる。

米山(東京東部) 階級の壮大な決起が始まった。9月13日に名古屋から初めて来た人と会った。ストで法案を止めようというスローガンに感動したと言う。16日に会った人は青森から来た人で初めて国鉄闘争を知って感動したと言う。戦争法案許すなの決起が労働者を結びつけている。葛飾支援協から8・23集会に何人も参加した。11・1集会に全力で組織化したい。

岩崎(神奈川) 10・3神奈川集会に向けて街宣をやった。自治労横浜の役選に庄山さんが出て、初めて対立選挙になった。自治体の仲間の団結を固める。国鉄闘争で切り開いてきたことに確信をもとう。

田畑(埼玉) 13日国会闘争で1千万人と結びついた。12日動労連帯高崎のストは戦争法反対のストでもある。埼玉は3か所で国鉄集会をやる。籠原で組織拡大する。大石運輸や野崎興業で大変な闘いをやっている。動労総連合千人建設、さいたまユニオン千人建設をやり切る。

松田(東京西部) 西部は中央線のJR職場にビラをまき、動労総連合・東京の組織化に入っている。私は東京清掃。自治体職場の非常勤に入った仲間は、解放された感じで毎日が楽しいという。共同性が残っている。

佐藤(東京南部) 大井工場の非正規の青年が雇い止め解雇通告を受け団交を申し入れ闘っている。国労の仲間と討論し動労総連合・東京を立ち上げる。

原(東京中部) 7月11日東京中部ユニオンを結成した。中部に拠点ができた。東京駅でビラを撒いている。膨大な非正規労働者で東京駅は成り立っている。秋葉原も神田もJRの矛盾が中部に集中している。

徳永(三多摩) 動労総連合・東京建設にむけて闘っている。三多摩のJR駅は60を超える。9月6日半分以上の駅を回り、外注化・非正規化反対のビラをまいた。夏に多摩連帯ユニオンを結成した。9・29八王子で国鉄集会やる。私は去年、根岸病院分会を立ち上げた。

大畠(自治体) 35年給食労働者をしてきた。調理は全部臨時労働者がやっていた。四大産別の非正規職を組織したい。

葛本(教労部会) 戦争法との闘いはこれからだ。日教組の現場組合員の中には教え子を戦場に送るなの伝統が残っている。9月の日教組大会議案には安倍打倒がない。私の学校では4分の1が就学支援を受けている。子供の貧困がもたらしている現実に怒りをもち決起していく。

西田(全逓) 国会決戦は、労働者の怒りの前に強行採決しかなかった。郵政は11月株式が上場されることでスキルダウンが始まっている。組合権力を奪取するために支部長選に出た。ゼネストを闘う組合を作りたい。

北島(自治体) 討論を聞いて2月総会以来、組織化が成功している。1千万と合流できる交流センターを作った。戦争法案反対の決起は、生きさせろの決起でもあった。児童館は地域破壊の攻撃だ。

辻川代表まとめ 次は何か。国際連帯と労働者のストで戦争を止めよう。路線は大事だが、人が人を獲得するのだ。
 (敬称略)

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11月集会の成功にすべてを集約しよう!(田中康宏代表からの提起)

 各地からの同志の発言を聞いて新しい挑戦が始まっている、多くの怒りの声と結びつく闘いが開始されていると感じた。動労総連合を全国に作ろうという方針を掲げて闘い抜いてきた。神奈川、新潟、福島の闘いは、全産別で求められている。
 一つは国会をめぐる2か月の攻防について。日本の労働者階級の闘いで地殻変動が起きた。巨大な歴史的経験をしている。留め金を外したのは安倍自身だ。おとなしいと言われてきた日本の労働者が立ち上がる。転換は8・30だった。総がかり行動の主催者は徹底的に法律の条文の中だけに抑える。それを怒りの声で突破したのが8・30だった。その後の参議院の実力闘争はそのことを示している。権力は鉄柵を作り抑え込もうとしたが、労働者が立ち上がった。
 これからの課題は何か。数百万が闘いの方針を求めている。これを恐れ圧殺しようとする勢力が現れている。反動と闘いながら階級闘争は発展する。イデオロギー的には、賛成議員を落選させようとか、民主連合政権だとか。立憲主義の危機とは何だ。これは結局国会の中に押しとどめようとする論だ。問われているのは階級闘争だ。「ストライキで闘うことが求められている。11月集会に参加する」と動労千葉に電話があった。
 チャイナ危機の問題について真剣に考える必要がある。帝国主義は中国に寄りかかって生きてきた。世界の帝国主義者は震えあがっている。国会前で始まったことがこれから起きる。労働者階級が生きられない。難民が大移動している。これを生み出したのは帝国主義とスターリン主義の支配の崩壊の結果だ。歴史の地殻変動が生まれている。日本では社会丸ごと民営化、雇用特区、医療特区など国家戦略特区が進んでいる。
 民主労総は9月23日に、ゼネストを前倒して闘う。
 国鉄闘争が情勢全体を動かしていると確信した。30年間国鉄闘争を闘ってきたことが階級的力関係をつくってきた。動労千葉や動労水戸だけでなくここに集まった皆が闘ってきた。これと巨大に動きだした闘いを結びつけることが必要だ。最高裁決定を乗り越えて闘うことは歴史的挑戦だ。国鉄分割・民営化との闘いはこれからだ。11月集会は18回目ではなく新たな1回目と位置づけて闘う。港合同と関西生コンも11月集会の1万結集に全力をあげようと言ってくれた。国鉄闘争は第2の分割・民営化、全面外注化攻撃との闘いだ。9・28動労水戸、10・1動労千葉のストライキで11月集会に組織する。国際連帯闘争も新たな段階に入る。11月集会の1万人結集を実現しよう!