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11月「東京―ソウル国際共同行動」報告 11・12ソウル

月刊『労働運動』34頁(0321号02/02)(2016/12/01)


11月「東京―ソウル国際共同行動」報告
11・12ソウル パククネ退陣へ100万民衆総決起!

 11月12日、「パククネ退陣」を訴えてソウルの中心街を制圧した民衆総決起は、日本をはじめ、全世界の労働者民衆に大きな衝撃と感動を与えている。
 民主労総を先頭に労働者、農民、学生をはじめあらゆる階層の人民が大結集し、126万人をはるかに超えているとソウル市は発表した。1987年の6月民主抗争以降、史上最大の参加者を誇る規模だ。
 午後2時に民衆総決起に先立って同じ市庁前広場で民主労総の全国労働者大会が開かれた。
 ハンサンギュン民主労総委員長の獄中メッセージ(別掲)が読み上げられ、「世の中を変えるのは大統領でも財閥でも金バッジをつけた政治家でもない。貧しい青年と労働者だ」と檄を飛ばした。
 委員長代行のチェジョンジンさんは、11月中にすべてを止めるゼネストに起ちあがると宣言した。 第1節 動労千葉訪韓団220人が合流
 動労千葉訪韓団約220人は、民主労総ソウル地域本部の隊列に加わって、ともに闘いぬいた。
 この場で動労千葉の田中委員長が、動輪旗を持った組合員と一緒に、世界各国からの代表団とともに壇上に並んだ。司会者から国際代表団紹介の冒頭、日本から動労千葉が220人の大部隊で参加していることが報告されると、驚きの声とともに大歓声が沸き起こった。
 デモの渦中でも、動労千葉訪韓団の隊列に注目が集まり、拍手やコールが巻き起こった。

※11・30政治ゼネストへ

 民主労総は、17日の中央執行委員会で11月30日にパククネ退陣の「政治ゼネスト」に突入することを決定した。さらに民主労総と共に、「青年学生たちは同盟休業で、教授は同盟休講で、農民は仕事を止めて農業機械を引っ張って、自営業者は一日閉店で、国民抵抗権を行使する国民ストライキの日とする」と全民衆に訴えた。

(写真 動労千葉を代表して田中委員長が、動輪旗と共に集会の壇上に上がった。司会者が日本から動労千葉訪韓団220人の参加を報告した)

11月「東京―ソウル国際共同行動」 訪韓闘争報告

歴史的闘いに応え日本の労働運動復権を!

 11月12日の韓国・民衆総決起は100万人を大きく超える闘争となり、韓国民主労総を先頭とした歴史的な闘いとなった。動労千葉12人を先頭に220人の動労千葉訪韓団は歴史的な闘争の渦中を民主労総ソウル本部の仲間とともに闘いぬいた。

◎ 11月12日

 11月12日朝、動労千葉訪韓団の結団式が行われた。「歴史的な闘いの息吹に触れ、階級的労働運動を組織する不動の決意を持った220人のオルグ団となって日本に帰ろう」。動労千葉・田中委員長の檄に訪韓団は決意も新たに闘いの場へ移った。
 民衆総決起に先立って行われた民主労総の労働者大会では、田中委員長が登壇し、220人を超える動労千葉訪韓団が参加していることが報告された。広場に溢れかえった民主労総の仲間たちは驚きと歓声をもって迎えてくれた。
 夕方になり、デモに出発する。人波を縫いながら光化門に向かって進んだ。
 これまで「光化門広場には入れない」としてきた警察権力は、巨大な結集を前に方針を転換せざるを得ず、光化門広場はパククネ退陣を求める大集会場となった。
 動労千葉訪韓団のもとには周囲を進むデモ隊から次々と、「ありがとう」「パククネ退陣、安倍退陣」と声がかかる。国境を超えて共に反撃に立ち上がった連帯感が溢れていた。

◎ 11月13日

 13日、歴史的な闘争の興奮もさめやらぬ中、訪韓団は光化門セウォル号籠城現場や日本大使館少女像といった闘争現場に向かった。
 清渓広場では、民主労総・公共運輸労組が籠城闘争を闘っている。「47日間ストをやっているのは、政府が成果年俸制を導入しようとしているから。公共機関は自分たちが儲けるためにあるのではない」と語ったチェジンスク副委員長。日本と同じ攻撃に対し、民主労総は総力で反撃に立ち上がっている

◎ 11月14日

 鉄道労組は、政府や会社の「成果年俸制反対のストは違法」という恫喝をはねのけ、無期限のストに立ち上がった。スト49日を迎える中、鉄道労組ソウル地方本部の仲間と共に高揚高速車両支部の総決起集会に参加した。400人を超える支部員が大きな歓声と拍手で迎えてくれた。この現場からの闘いがゼネストと100万人を超える歴史的な行動を生み出したのだ。
 午後の理念交流会では、韓、日、米、独の代表者が提起。その後の懇親会を含め、日韓労働者の交流を深めることができた。
 行動の全過程を通して、民主労総ソウル本部をはじめとした韓国の仲間たちは本当に暖かくわれわれを迎えてくれた。この思いと全世界労働者の先頭で闘う民主労総の闘いとの連帯を胸に、日本における労働運動復権の闘いにたちあがろう。
 (日刊動労千葉より転載)