月刊労働運動-Home> 地平線 > | 連載 >

地平線 「下山鑑定」を武器に狭山再審勝利へ

月刊『労働運動』34頁(0328号15/01)(2017/07/01)

地平線
「下山鑑定」を武器に狭山再審勝利へ!―5・23狭山集会の報告


 岩本 正治(部落解放東日本解放共闘事務局長)
 石川一雄さん不当逮捕から54年、仮出獄から23年を迎えるなかで5・23狭山集会を多くの参加者が結集して全水道会館で開催しました。
 集会は、司会の動労水戸の外岡弘さんの「下山鑑定を武器に東京高裁に事実調べ・全証拠を開示させ、一日も早く石川さんの無実晴らそう」のあいさつで始まりました。
 その後、「狭山差別裁判打ち砕こう」を全員で歌い連帯のあいさつを、戸村裕美さん(星野さんを取り戻そう!全国再審連絡会議共同代表)と北島邦彦さん(西部ユニオン副代表・都議選候補)から国家権力による部落差別=権力犯罪を糾弾し、全証拠開示させ石川さんの無実を勝ちとろうという熱いアピールがありました。星野再審闘争と一体で狭山闘争に勝利の檄が飛ばされました。
 集会の基調は、全国水平同盟杉並支部支部長の田中れい子さんから提起されました。
 冒頭に、「朝鮮侵略戦争阻止、改憲・民営化・労働法制改悪阻止、安倍政権を倒すために国鉄決戦と都議選決戦で反撃しよう」「2月2日の水平同盟と解放共闘が呼びかけて打ち抜いたはじめての東京高裁包囲デモで新たな狭山闘争が始まった」と訴えました。
 そして、第一に権力犯罪を暴く下山鑑定は確定寺尾判決をくつがえす新証拠であり、東京高裁植村裁判長に事実調べ・全証拠開示させ再審を今すぐ開かせようと訴えました。
 第二に、「労働者階級の怒りを解き放つ狭山闘争」と題して、部落差別は労働者階級に対する分断・団結破壊を本質とし、総非正規化と対決する新たな狭山闘争の復権を明らかにしました。
 さらに、階級的団結を守ってきた国鉄闘争の30年の地平と新たな狭山闘争の復権を訴えました。
 高等裁判所・検察はこの新証拠に間違いなく追いつめられています。決定的な新証拠「下山鑑定」で狭山闘争は、再審無罪を勝ちとる新たな段階を迎えました。
 石川さんはこの新証拠について、「確定判決を覆す程の新証拠が発見された以上、速やかに事実調べ、再審開始を求めるのは言うまでもありません」と語っています。
 国家権力犯罪を弾劾し、それに加担する司法権力=ブルジョア国家権力打倒の闘いを貫くなかにしか狭山闘争勝利の道はありません。
 国鉄闘争1047名解雇撤回闘争と動労総連合建設を基軸に、4大産別の組織的力ある階級的労働運動の前進で、全証拠開示そして「下山鑑定」を武器に新たな段階に入った狭山闘争の勝利を勝ちとりましょう。星野闘争と連帯してこの「下山鑑定」を主体化し、狭山闘争の発展と石川さんの再審・無罪を一日も早く勝ちとろう。
 7月10日、第2弾の高裁包囲デモと高裁要請行動に大結集をお願いします!