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7・23動労総連合・北海道結成大会が大成功!

月刊『労働運動』34頁(0329号02/01)(2017/08/01)


7・23動労総連合・北海道結成大会が大成功!

北海道の路線廃止反対・国鉄1047名解雇撤回の闘いの拠点へ!

河野 晃興(国鉄闘争全国運動・北海道事務局)

 7月23日、札幌市で動労総連合・北海道の結成大会が開催されました。結成大会には、長尾委員長、成田副委員長の活動拠点であった神奈川からの仲間の結集をはじめ、各地の動労総連合傘下の労働組合など全国から多くの仲間が駆けつけていただき、30人を超える立派な大会とすることができました。皆さんの本当に熱意のこもった結集と発言の後押しを受けて、ここに力強く一歩を踏み出すことができました。大会での発言を紹介します。

長尾信一委員長

 これから模索していきながらの労働組合になります。一つはJR北海道の全路線の半分の廃線問題。自治体との協議が進展したとは聞いていない。住民からも大きな反対運動は起きていない。JR北海道には複数の労働組合がある。廃線が決まれば、強制配転を伴う大合理化、ひょっとしたら生首がとぶかもしれないが、残念ながら組合から、こういう方針で行くんだという声が出てきていません。私たちは、6月10日の会議で、このJR北海道の問題をきちんと取り上げて、道民、国民に知らせていこうと確認しました。
 動労総連合・北海道は極めて少数で運営していかなければならないが、ようやく殻を破ったばかりのひよこが、この先ニワトリになるのか、アヒルになるのか、ただ言えることは、私たちは、声を上げることができる労働組合だということです。
 もう一つは、北海道は働く者の4割が非正規労働者です。最低賃金は現在786円。沖縄、東北と並び賃金格差が大きい。このことも取り組んでいかなければならない。昨年10月の最賃改定の後、息子の嫁が老人ホームで働いていて、最低賃金の引き上げを会社に訴えたらその翌月から是正され、差額も支払われた。労働者は騒がなければ、声を上げなければ、会社は是正しない。「シメシメ儲かった」と思うだけです。私たちは、小さいながらも声を上げる。みんなで提起し、みんなで考え、みんなで答えを出す。意見の対立があってもきちんと議論して、組合民主主義を守っていく、そういう組織運営をしていきたい。今日来て頂いたみなさんに、お返しできるように答えを出せるように、動労総連合・北海道はこれからニワトリになります。アヒルになります。

動労千葉争議団 中村仁さん

 1047名当該として30年闘ってこられた。今もこうして「JRに採用しろ!」と闘えている。1047名不当解雇を絶対に譲ってはならない。30年前に千葉運転区青年部長の時に、「俺たちは鉄路に生きる」の上映会で函館に来た。今こうして今も闘っている姿を北海道の仲間に見せることができて本当に良かった。これからも共に闘っていきましょう。

動労水戸(動労総連合青年部)照沼靖功さん

 ついにこうして北海道から九州まで、さらに沖縄のIJBSの闘いを含めてまさに全国に立ち上がった。
 2020年オリンピックに向けて常磐線を開通させようとしている。誰も望んでいないところに鉄道を通して、地域から要望があるところには大船渡線のように復旧させない。
 被曝労働拒否の闘いは、目に見えない物を相手にどこまでやれるのか、どうやったら被曝の危険性が伝わるのか、試行錯誤しました。怒りの声を上げること、声を上げても仕方ない、声を上げても無駄だというあり方をぶち壊すことが今求められていると思います。
 何千人もいる東労組が何もできない中で、37人の動労水戸が現場から声を上げると仕事を止められる。東労組の人たちに、一緒に闘おうと訴えていきたい。動労神奈川の時廣くんのように、労働者は解放的になった時に力を発揮する、この社会を根底からひっくり返していきましょう。

動労総連合・九州 羽廣憲委員長

 共謀罪が強行される中での動労総連合・北海道の結成に激しさを感じています。九州も少数ですが絶対引かない人間ばかりです。ボロボロのJR体制ですが、これを倒せるのはわれわれだけです。
 JR九州は、大雨や地震があってガタガタですが、それでも利益追求のために、駅の無人化や丸ごと外注化、人員削減を進めようとしています。
 小倉工場をはじめ、つながりは広がっている。現職1人の加入が至上命題だと執行委員会でも確認しています。

動労・神奈川 中村幸夫委員長

 成田さんと長尾さんは、神奈川とは切っても切れない人です。動労神奈川の結成にあたってもお二人の力があって結成できました。
 青年の力が動労神奈川の推進力です。先日の時廣書記長の労働委員会闘争でも、会社は不適格社員ということで言いたい放題のことを言いました。しかし彼は、それを完全に否定しました。われわれが闘っていくためには、相手に対して、しっかりした意見を持ってそれを言うということが最大の力だと感じました。職場には、彼らのような青年がたくさんいます。時廣書記長は11月集会に向けてご近所に声をかけています。私も見習って近所付き合いにも取り組んでいます。今、対話することが大事だと思います。溺れる人がいても助けないような新自由主義の蔓延を打ち破っていきましょう。

動労東京 吉野元久委員長

 連合の一握りの幹部、そして日本会議などの連中が支える史上最低最悪の安倍政権ですが、これを生み出したのは、分割・民営化以降の30年だった。安倍政権をひっくり返す力は分割・民営化絶対反対を貫いてきたわれわれの中にあります。
 動労総連合・北海道は、「北海道を、北海道の鉄路を守れ!」でいいと思います。他に誰が守れと言えるでしょうか。6月のJR東日本の株主総会では、質問は二つでした。一つは、革マル問題を解決できないから株価が東海の半分でしかないということ。もう一つはJR北海道を救うために金を出すのかということです。この中に矛盾と破綻が現れている。この二つに労働者の側から決着を着けることができるのは動労総連合だけです。
 私の出向先のユニオン建設にもJR北海道を退職した青年労働者がいます。最大の矛盾は青年労働者の中にあります。動労総連合はどんなことがあっても青年を組織することです。東京も4人で結成し、8人が加入し2桁を超えました。向こうの戦線は伸び切っています。
 北海道は、鉄道職場を知り尽くした3人がいます。分割・民営化の生き証人がいます。1047名闘争をもう一度打ち立てて闘っていきましょう。

動労総連合1047協議会代表 小玉忠憲さん

 11番目の単組結成おめでとうございます。私は、動労総連合に加入するまで三つの結節点がありました。解雇された時、秋田地本は一切取り組まないと宣言した時。4党合意で全部やめるとなった時、連れ合いともどもなんでこんな合意でやめるのかと「共に闘う会」ができた。そして、動労総連合として闘うという決断をして、議論を経て全員に支持してもらった。1047協議会は動労総連合争議団の中に、動労千葉争議団とともにそれぞれの経緯を尊重しながら入る形になる。
 JR北海道は、毎年300億円の赤字で破綻するといっている一方で、リニアに3兆円融資する、7500億円かけて青函トンネルをあと2本通すと言っている。島田社長は国鉄時代は甘えの構造と言ったが、全くのウソ、甘えなんて入り込む余地はなかった。こんなJR資本、JR体制をぶっ飛ばさない限り、北海道の鉄路を守ることはできない。だから動労総連合結成は戦争だと思います。

動労総連合・北海道書記長の基調提起

 動労総連合・北海道は、労働組合一般ではなく、動労千葉のように闘う労働組合をめざします。動労総連合に結集する仲間、韓国民主労総を先頭とする全世界の労働者階級と団結して闘います。その上で、①「鉄道はインフラ」の立場からJR北海道の路線廃止に反対する、②国鉄1047名不当解雇撤回・JR復帰をめざす、③分割・民営化、外注化・非正規職化の攻撃と闘い「民営化は悪だ」の世論をつくりだす、の3点が強調され、この大会を出発点にして本格的にJRとその関連の労働者を獲得する挑戦に打って出る決意が述べられました。

 基調提起のあと、神奈川の仲間たちから、心のこもった檄布が長尾委員長と成田昭雄副委員長に手渡されました。
 最後に、地元の合同労組、国鉄闘争全国運動・北海道、自交総連SKさくら交通労組、婦人民主クラブ北海道支部、北海道労組交流センター、自治体労働者の有志、北海道星野文昭さんを救う会が連帯の意思を表明。 そして、閉会の挨拶を成田昭雄副委員長が行いました。

成田昭雄副委員長の閉会あいさつ

 多くの仲間に結集していただき胸がいっぱいです。今朝も都庁解雇の柿沼さんからお祝いの言葉をいただきました。星野さんの問題、大坂さんの問題、沖縄の問題、国鉄だけではなくすべてを引き受けてわれわれ闘争団は闘っていかなくてはならないと思います。私と長尾さんがタッグを組めば最強です。青年を柱にしてやって行こうと思っています。青年が自身を持って立ち上がっていく姿に感動しています。分割・民営化の生き証人として、闘う決意を述べて閉会の挨拶とします。



 寄せられたたくさんのメッセージの紹介の後、長尾委員長の「団結頑張ろう!」で歴史的な大会を終え、引き続き交流会が行われました。