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労働者は一つ、敵も一つ◆№25 6・30民主労総ゼネストが勝ち取られた

月刊『労働運動』34頁(0329号08/01)(2017/08/01)

Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆№25
6・30民主労総 社会的ゼネストが勝ち取られた

(写真 6月30日、韓国・民主労総が「最低賃金1万ウォン」などを掲げて非正規職ゼネストに立ち、5万人が光化門前に集まった)

 6月30日、非正規職労働者たちが民主労総社会的ゼネストに立ち上がった。正規職労働者たちも共にしたが、非正規職労働者がゼネストを主導したのは民主労総の歴史上初めてだ。またこの日のストライキ集会は、ムンジェイン新政府になってから社会大改革を要求する最初の大規模集会でもあった。民主労総は両極化と不平等の主要要因であり民生大改革の核心課題である低賃金と雇用不安を打破するために、△最低賃金1万ウォン△非正規職撤廃△労組をやる権利をゼネストの3大要求に掲げた。これを通してムンジェイン政府の揺るぎない積弊清算を要求して、社会大改革のために労働者市民の力を結集しようと述べた。社会的ゼネストには市民、青年アルバイト労働者、学生たちが参加した。民主労総所属の非正規職労働者は18万名、その中の30%の6万余名がこの日のゼネストに突入した。
 15時、ソウルの光化門広場には非正規職労働者等5万余名が雲集してゼネスト大会を行った。チェジョンジン民主労総委員長職務代行が大会詞を、ゼネスト大会のメッセージを明らかにした。彼は社会的ゼネストを「最低賃金1万ウォンストライキ」、「非正規職ゼネスト」とも命名した。さらにゼネストの要求である最低賃金1万ウォンは「時代的要求」であり労組をやる権利は「すべての労働者の要求」だとゼネストの社会的意義を知らせた。
 民主労総は、ロウソク民心の支持で後支えされた新政府の初期が重要だと強調した。チェジョンジン職務代行は「改革のゴールデンタイムを逃したら自由韓国党、財閥と経総、守旧マスコミ等の積弊勢力らの反撃が始まるだろう」として「労政交渉をとおして傾いた労使関係を正し...労組組織率30%時代のために闘争しよう」と述べた。
 ストライキに立った非正規職労働者たちは社会的ゼネストの意味を生々しく訴えた。初等学校の調理員20年のピョミョンスン組合員(サービス連盟全国学校非正規職労組)は「定年まで6か月しか残っていないが、後輩たちに、子どもたちに非正規職の無い世の中を作ってやって堂々としたお母さんになりたくて上京して来た」とストライキ参加の動機を語った。彼女は「話にもならない賃金に堪えて待った10年の間、学校の幽霊のように、存在感無しに低賃金で雇用不安を日々感じながら暮らしてきた」と言った。「イミョンバク、パククネの時に断食して、娘の結婚式を前にして髪を切り199日以上のろう城まで、やらなかったことの無い闘争をした」として「だまっていたら変わるものは無い。残った夢はひたすら後輩たちに正規職転換を引き渡してやることであり、定年になるその時まで闘争する」と明らかにした。
 本大会に先立って12時から非正規職ゼネストの主導力であるサービス連盟全国学校非正規職労組、公共運輸労組教育公務職本部、医療連帯本部、金属労組サムソン電子サービス支会、建設労組タワークレーン分科、公務員労組と全教組、全国女性労組等16の組織が光化門とソウル駅等のソウル都心のあちこちで事前大会を開いた。
 漆崎英一(動労千葉国際連帯委員会)
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6・30社会的ゼネスト大会での大会宣言

 私たちは歴史を作っている。反民主、反民生、反平和、反労働政権を倒した光化門広場では、今日、労働者が歴史を作っている。
 最低賃金1万ウォン、非正規職撤廃、労働組合の権利! 社会的ゼネストの旗を立て、労働者民衆が世界を変えている。
 人間らしく生きる権利は、決して延期したり、じっと待たねばならない権利ではない。
 1千万非正規職労働者の名で、この地のすべての労働者の名で叫ぶ。
 今すぐ! 最低賃金1万ウォンで温かいご飯一食を食べることができる権利を、すべての労働者に!(今すぐ!)
 今すぐ! 差別なく、雇用不安なく働くことができる権利をすべての労働者に!(今すぐ!)
 今すぐ! 労組に加入して、自由に労働組合活動をすることができる権利をすべての労働者に!(今すぐ!)
 最低賃金がすなわち最高の賃金だった、与えられるままに受けとって、言われるままにしなければならなかった、目に見えない幽霊はもう拒否する。
 命をかけてクレーンに上がらなければならなかった、低賃金の中でぎりぎりの生存を守る賃金をも無視された現場の悲しみは、もう拒否する。
 差別が当然だと思っていた、いつ首切られるかもしれない不安の中で、本物の社長が誰なのかも分からなかった隠れた労働は、もう拒否する。
 財閥の欲を満たす道具であった、だが財閥の責任は問わなかった下請け労働は、もう拒否する。
 低賃金で涙を流し、安全も、雇用も、労働組合も保障されなかった特殊雇用労働者の、社長という名前はもう拒否する。
 労組活動の権利を保障されない、労組を労働組合と呼ばない、労組設立申告拒否をもう拒否する。
 最低賃金1万ウォンを叫ぶ私たちは、差別と闘う私たちは、
 非正規職撤廃を叫ぶ私たちのすべては非正規職だ。
 労働積弊をすっかり一掃してしまう私たちのすべては、清掃労働者だ。
 財閥の責任を問う私たちのすべては、財閥企業の下請け労働者だ。
 法外労組であることを拒否している私たちのすべては、全教組であり、公務員労組だ。
 世界を変え、歴史を作る、私たちは労働者だ!
 すべての労働者が民主労総と一緒に、社会的ゼネストで、私の人生と現場を、世界を変えよう!

最低賃金1万ウォン!非正規職撤廃!労組の権利!今すぐ! 6・30社会的ゼネスト参加者一同