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2・11国鉄集会の総括 国鉄闘争全国運動事務局

月刊『労働運動』34頁(0336号03/02)(2018/03/01)


※2・11国鉄集会の総括 国鉄闘争全国運動事務局


改憲・戦争情勢下の新たな段階の国鉄闘争へ全労働者の決起をよびかけた

― 解雇撤回のJR労働委員会闘争を開始、国鉄闘争の5本柱を提起

 国鉄闘争全国運動の呼びかけで「国鉄分割・民営化で不当解雇から31年―2・11国鉄集会」を630人の結集で開催することができました。戦争と改憲が迫る重大な情勢のもとで、あらためて国鉄闘争の意義を浮き彫りにする集会となり、そのことが具体的に結集と集会の熱気として表現されたことが何よりの総括です。
 本集会において、2015年6月の最高裁決定を踏まえて、新たな労働委員会の開始を宣言しました。労働委員会に対する署名運動の取り組みも始まります。動労総連合1047協議会は、「共に闘う会」(仮称)と共にJR北海道・JR九州に対する署名運動を開始することを宣言しました。国鉄1047名解雇撤回闘争が、新たな具体的方針を確立して進むことを示した集会となりました。
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんは、新たな労働委員会闘争について、「労働運動として闘い、運動の力で労働委員会を動かそう」と提起しました。
 集会には、内房線・外房線の切り捨てに反対する動労千葉と地域住民の闘いの息吹が反映され、さらには北海道から九州まで全国で満ちあふれる怒りを背景にして、あらためて国鉄闘争を先頭にして、この新自由主義崩壊の情勢に立ち向かい、労働運動再生をめざす道筋が示されました。
 憲法と人権の日弁連をめざす会の武内更一弁護士による日弁連会長選挙の報告に続き、動労千葉の田中康宏委員長が「改憲と核戦争を阻む戦後最大の決戦が訪れたからこそ、国鉄闘争の旗を高く掲げ、新たな労働委員会闘争を決断した」「小さくてもいいから自分の職場で現実の労働運動ができた時に、私たちの訴えは単なる言葉ではなくて数倍の力を帯びて、戦争を止める力になる」と訴えました。
 職場において労働者が団結して闘うことこそが、なにより事態を転換させ闘いの展望を与えるのです。国鉄闘争に生命力を吹き込むのは現場の闘いです。
 国鉄闘争の5本の柱として、①1047名解雇撤回の新たな闘い、②ローカル線廃止・地方切り捨てとの闘い、③「働き方改革」と無期転換をめぐる闘い、④外注化・分社化・転籍阻止の闘い、⑤常磐線全線開通阻止の闘いを打ち出し、動労千葉や動労水戸など動労総連合各単組から闘いの報告と決意が語られました。
 その後、JR東日本では、東労組の「指名スト」方針をきっかけに千人規模で集団脱退が始まっています。JR資本は、30年以上にわたる労務政策を転換し「東労組解体」に全面的に踏み出したのです。
 国鉄分割・民営化反対闘争(国鉄闘争)は、その真の決着を付ける情勢が来たのです。国鉄1047名解雇撤回闘争は30年を超えて闘いを継続させ、闘う労働組合が存在してはならないはずの民営化後のJR職場でも、外注化に対する十数年にわたる闘いが継続しています。今こそ職場には闘う労働組合が必要です。30年にわたって職場の権利と鉄道の安全を守ってきたのは動労千葉―動労総連合です。すべてのJR労働者に共に闘うこと呼びかけるときです。2・11集会はその新たな出発点をつくりだしました。