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地平線 4・1三里塚闘争で新たな闘いの火ぶた

月刊『労働運動』34頁(0338号14/01)(2018/05/01)

地平線
4・1三里塚闘争で新たな闘いの火ぶたを切った!市東さんの農地を守り抜こう!

三里塚現地行動隊

 4月1日、成田市栗山公園(旧成田市営グランド)で三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が開かれ、全国から700人が集まりました。満開の桜が咲き誇る成田参道を反対同盟先頭に力強くデモ行進を行い、新たな三里塚闘争の火ぶたが切られました。
 現在、市東孝雄さんの農地強奪強制収用を阻む請求異議裁判は、千葉地裁・高瀬順久(よしひさ)裁判長のもとで「7月結審、今秋判決強行か」という緊迫した攻防に突入しています
 同時に、成田空港における機能強化策(①第3滑走路建設、②朝5時~夜中の1時までの飛行時間の延長、③B滑走路の1千㍍延伸)との闘いは、4者協議会(国・県・NAA・9市町)合意を経て、いよいよ本番を迎えようとしています。
 集会では、三里塚闘争破壊をすすめる安倍政権に対して反対同盟から熱烈な戦闘宣言が発せられました。主催者あいさつに立った伊藤信晴さんは、第3滑走路予定「敷地」内の住民の決起と市東さんの農地決戦を一体のものとし、安倍政権打倒を闘う決意を表明しました。基調報告を行った萩原富夫さんは、「第一に、国と企業による市東さんの営農・生活破壊と対決し、裁判闘争に勝利しよう。第二に、大規模移転と騒音地獄の強制との闘いの本番はこれからだ。住民無視の空港機能強化を粉砕する新たな北総反乱を巻き起こそう。第三に、福島・沖縄と連帯し、改憲と戦争の安倍政権を打倒しよう」と三つの課題を提起し、天神峰・樫の木まつりを開くことを確認し、現地への大結集を訴えました。
 さらに、市東さんの「裁判でどんな判決が出ようが、それで負けたわけでも終わったわけでもない。国策と闘う沖縄・福島と団結し、天神峰で農地を守り闘い続ける」とのゆるぎない決意は全参加者の胸を打ちました。
 反対同盟と車の両輪として闘い続けてきた動労千葉の田中康宏委員長は、「今日は三里塚闘争の新たな出発点。未来を分かつ決戦の到来に対し、労働者・農民の持つ力が三里塚闘争の非妥協・実力闘争の思想と結びついて爆発すれば大きな歴史をつくる。労農連帯を強めて闘う」と訴えました。全日建運輸連帯労組・関生支部の西山直洋さんは、排外主義勢力と激突しながらかちとった春闘を報告し、労働組合として三里塚を支援することを誓い「安倍を引きずりおろそう」と呼びかけました。
 市東さんの農地を守る会、全国農民会議、水平同盟、婦人民主クラブ全国協議会、星野さんをとり戻そう!再審連絡会議、動労水戸など闘う諸団体から自らの現場と三里塚を結び勝利する決意が語られました。
 最後にお礼のあいさつを行った北原健一さんは「三里塚闘争は、動労千葉・全学連と共闘し50年にわたって闘い続けてきたからこそ今、全世界の注目と闘う気運が生まれている」と半世紀を超える闘争の核心をあらためて鮮明にしました。
 5月24日、6月28日の請求異議裁判・千葉地裁包囲デモ、7月8日の天神峰・樫の木まつりに労組の大結集を実現しましょう。