月刊労働運動-Home> 労働者は一つ > | 連載 >

労働者は一つ、敵も一つ◆№35 ハンサンギュン前民主労総委員長出所

月刊『労働運動』34頁(0339号15/01)(2018/06/01)


Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆№35
ハンサンギュン前民主労総委員長出所!

労働解放と平等な世の中をもっと大きなスケールで

 刑期6か月余を残して仮釈放されたハンサンギュン前民主労総委員長が5月21日午前10時ファソン嚮導所の門の外に出て来た。
 民主労総組合員をはじめセウォル号遺家族、サンヨン自動車労働者、進歩政党、宗教界人士等、市民社会各界が朝早くからファソン嚮導所前で待ってハン前委員長の出所を出迎えた。
 ハン前委員長が姿を現すと歓声がわきあがり、ハン前委員長の母イムソンボクさんとチョンテイル烈士の弟チョンテサム氏が花束を渡した。キムミョンファン現民主労総委員長はハン前委員長の灰色の上衣の上に民主労総チョッキをかけ、チョンミョンソン「416家族協議会」委員長は、左胸にセウォル号惨事追慕リボンをかけた。
拍手を受けながらフォトラインに立ったハンサンギュン前委員長は、遠くを思い起こすような表情と語調で心境を明らかにした。
 「今朝4時に起きて、冷水摩擦を一度やって出て来た。朝食も食べなかった。同志たちと昼食の時、ピョンヤン冷麺を食べようと」「外は長い間見ていないので、今日の天気がとても良いです」「監獄も人が住む所だ。前回の監獄暮らしの時には聞けなかった話をたくさん聞いた。特に公務員の看守たちが、昔は労働者という話をしなかったのに、今は『我々も早く組合員になったら良いと思うのだが、どうか』という話をする」と述べた。
 さらに、「今変わっている。しゃがみこむ必要は無い。昔はたやすく非難と批判で送った時間を、今からは我々の実力を持って、我々の労働解放と平等な世の中を作っていかなければならない」「ムンジェイン大統領が話術にたけていて、トランプ大統領が解いた手綱を掴んだのではない。〝無労組サムソン〟のかんぬきを開けたのは(※)、検察の捜索押収6千件の文書だけでなされたのではない。ロウソクの力があったからだ。だから大統領も『お前たちが何の資格があって朝鮮半島戦争を云々するのか』とトランプに言うことができた」と述べた。
 昨年12月に委員長任期を終えたハンサンギュン前委員長は、未組織・非正規職労働者組織化活動家として、労働運動を続けていく予定だ。彼は「青年たちは世の中に無関心だろうと勝手に判断していた。しかし今はどうか。青年たちの血が燃えて、最も政治的だ。彼らがこの韓国社会を変えてしまうと信じる。我々世代は、青年たちのしっかりした丘にならなければならない」と明らかにした。
 彼は最後に、「人生で重要な遠足期を終えて、過ぎた過誤と不足を骨に沁みて感じている。共にもっと良い世の中を、そして小さな対立と反目の痛い傷あとを取り除いて、手を握って今それこそ大きなスケールでやってみましょう。やり抜くことができますか。私は本当にやり抜くことができると思います。みんな目が生きています」と述べた。
 漆崎 英一(動労千葉国際連帯委員会)
 ※4月3日、検察がサムスン電子に「労組瓦解戦略」文書を根拠に捜査に着手