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★11月労働者集会へ! たたかう労働組合の新たな潮流を!港合同 中村委員長

月刊『労働運動』34頁(0343号02/01)(2018/10/01)


★「改憲・戦争阻止!大行進」運動を発展させ、11月労働者集会へ!
たたかう労働組合の新たな潮流を!
港合同 中村委員長

全国金属機械労働組合 港合同 中村 吉政 委員長

 全国金属機械労働組合港合同の中村吉政委員長から11月労働者集会1万人結集へのアピールをいただきました。

関西生コン支部への弾圧粉砕!

 今年の11月集会は、これまでの方針に加え、新たに全日建連帯労組関西地区生コン支部への大阪広域協同組合一部役員らと、民族主義を標榜(ひょうぼう)し、広域協同組合の先兵となって労組破壊の宣伝活動を行うレイシスト集団と闘う決意を明らかにする集会になる。
 かつて1971年春闘時、当時の全金細川鉄工支部を壊滅するために右翼暴力ガードマンの「特別防衛保障」が導入され、企業内400人中、わずか11人の全金組合員に襲い掛かった。
 この時代は、総評全金の数も闘争力も活発で、大阪全域で賃上げや権利闘争が精力的に行われようとしていた時であった。
 このような労働組合の先鋭化の広がりを恐れた経営者・関西経営者協会(関経協)の意を体して、細川鉄工所はガードマンを導入したのである。細川鉄工に入る前は、出版関係労組攻撃に導入され、関西では細川鉄工所が初めてであった。
 全金港ブロック(当時の組織形態)は、全金大阪地本への要請をはじめとして全力を挙げて闘った。この右翼暴力ガードマンは、細川鉄工所のみならず、仙台の全金本山製作所にも導入、続いて細川鉄工所の100メートルのところにあったヤマト亜鉛にも導入した。
 この闘争は、863日の日数を要したが、暴力ガードマンを職場から追放し、併せて、国会では、「ガードマン規制法」を制定させた。これらは今なお生きている闘いの成果である。
 私は、暴力ガードマンと対峙した者として、47年前に発生した闘いと、現在関西生コン支部にかけられている「大阪広域協同組合4人組らによるレイシスト集団」を使った攻撃は同様だと考えている。レイシスト集団と我々には因果関係はなく、「彼らの攻撃は殴り込みのようなもの」であり、関西生コン支部も我々も殴られて黙っておるような労働組合ではない。
 関西生コン支部は、中小企業で働く労働者の生活と権利、また独占資本からの締め付けを跳ね返すには、労使が力を合わせなければ守れないとして協同組合と連携して生コン関連業界の発展に寄与してきた。
 連帯労組近畿地本傘下の仲間は、港合同と同じ、南大阪平和人権連帯会議の仲間として、関西における平和や権利を守る運動の先頭で大阪の運動を牽引(けんいん)してきた組合だ。
 私たちは、この間多くの争議を闘い勝利してきた。今こそ、「受けた支援は運動で返す」という港合同田中機械支部の教訓を生かして、関西生コン支部・トラック支部の闘いに連帯し、レイシスト集団の労組介入を絶対に許さず、勝利するまで共に闘い抜く決意だ。
 同時に、警察による異常な介入と弾圧、これまた1970年代中ごろに吹き荒れた「全金つぶし」と同一のものであり、国家的不当弾圧である。我々は断固として闘い抜くものである。

改憲阻止の先頭に闘う労働組合の新たな潮流を登場させよう!

 また、3月25日自民党大会の開会に併せて、抗議行動、集会・デモを貫徹した。集会は、全日建連帯労組関西地区生コン支部、国鉄千葉動力車労働組合、西川重則さん(とめよう戦争への道!百万人署名運動)、根津公子さん(「日の丸・君が代」不起立被処分者)、花輪不二男さん(世田谷地区労顧問)、森川文人さん(憲法と人権の日弁連をめざす会)の皆さんと共に呼び掛けて、「改憲・戦争阻止!大行進」が出発し、7月1日には「7・1国鉄闘争全国運動全国集会」を勝ち取り、「9条改憲・国会発議を許すな!」と、改憲阻止の先頭に国鉄闘争の旗を立てて闘うことを宣言した。
 それを受けて、関西でも8月19日に「改憲・戦争阻止!大行進」関西結成集会が開催され、肖(あやか)りながら私が代表を務めることになり、大綱が確認された。
 当日は、関西一円から20団体約60人の方の参加を得て、それぞれから現場での闘いが相次いで報告され、活気あるものとなった。討論の中で、今後の運動のイメージとして、各地域で実行委員会を立ち上げ、それぞれの地域で行動を追求するというものだ。各地域の実行委員会を束ねる組織として「改憲・戦争阻止!大行進・関西事務局」があり、各地域の実行委員会の代表者が参加する形を追求し、会議は月に一回を目指すこととした。これらの主旨に基づき、大阪府下各地で次のような立ち上げの日時が決まった。
 それぞれ大行進○○実行委員会として、9月30日には泉州と北摂で、10月21日には八尾北で地域実行委員会が開催される。
 この実行委員会は、長年にわたり国鉄全国運動に関わってきた組織が軸になり、進めようとしている。
 これらの地域や組織には、何事にも代えがたい「財産」がある。一つは、「人が絶えず集まれる場所」があるということだ。二つは、それぞれが長年培ってきた「事を進めるにあたってのノウハウ」を持っていること。これらの財産を生かし、創意工夫を重ねれば、必ず成功するものと確信している。
 最後に、先の台風21号により関西では多くの家屋が台風の被害を受けた。港合同傘下の会社でも、「屋根・壁・ガラス・鳥居・電話・ファックス・停電・断水」が数日間続き、今なお押し倒されたままの公園の樹木、憩いの場所は立ち入り禁止になっている。本当にひどい被害の実態である。けれど救いは、皆が助け合って、避難せず前に向かっている。人手不足で復旧作業は簡単ではないが、同じようなことが人の意思によって起こされる「戦争」であったならば、今回のような慰めや助け合いは決して生まれない。憎みあう言葉ばかりが氾濫(はんらん)する。
 朝日新聞社が9月8日と9日に調査した結果では、自衛隊の明記などを盛り込んだ自民党の憲法改正案を次の国会に提出することの是非ついて、「反対」49%が「賛成」32%を上回った。このように、国民の多くは改憲など望んでいない。総裁選で一番議論してほしいのは、社会保障や経済政策が50%、憲法改正は6番目の8%に過ぎない。
 戦争は絶対にアカン! 9条改憲反対を掲げ、全力を挙げて大行進関西は闘い抜く!
 今こそ改憲阻止の先頭に、たたかう労働組合の新たな潮流を登場させよう!
 11・4労働者集会・改憲阻止1万人行進にむけて、全国からの結集を呼びかける!