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「改憲・戦争阻止!大行進」 東京北部スタート!

月刊『労働運動』34頁(0343号06/01)(2018/10/01)


「改憲・戦争阻止!大行進」 東京北部スタート!

大谷 京子(東京都北区職労)

 8月17日、「君が代」不起立被処分者の根津公子さんと田中聡史さん(練馬区石神井特別支援学校教員)をお迎えして、「改憲と戦争を絶対に止めよう」と、55人の結集で「改憲・戦争阻止!大行進」東京北部実行委員会の結成集会が勝ち取られました。
 東京北部では、「生きさせろ実行委員会」という陣形で春闘集会や秋の集会を開催してきました。地域の労働組合を軸に、百万人署名運動、NAZENいけぶくろ、星野絵画展実行委員会などを担うメンバーが月1回集まり、情勢を学び、情報交換をして交流を深めてきたのです。「改憲・戦争阻止!大行進」運動が提起された時、「生きさせろ実」をより豊かに発展させ大きくすることだろうと、趣旨をイメージできました。
 まず話し合ったことは、昨年3月の春闘集会から連続3回、発言者として参加して下さっている田中先生に話を聞きに行こうということでした。「私たちはこういう趣旨で集会をやりますから、来てください」だけでいいのか。本当に仲間になりたいなら、こちらから話を聞きに行って相手の闘いを学ぶべきでは――結局、集会までに3回、彼の職場の近くに出向いてじっくり話を聞く会を持ちました。「もう二度と起立はしない」という思いの強さの源流に触れ、当日の話もそれが強く反映されたと思います。
 2008年当時、根津さんを田中さんのいる学校に異動させた都教委は、さぞ後悔していることでしょう。教育労働者の闘いはすごい威力だと、改めて感じました。学校は地域と結びついています。地域住民や保護者として、Jアラート訓練、「日の丸・君が代」、「道徳」の教科化についてなど、学校に対して物申すことは「大行進」運動として重要です。お子さんを持つ参加者が、闘いへの決起を開始しました。
 「集会が終わったらそれまで」ではなく、参加者が共に地域で行動できる方針を作っていこうと話し合っています。今回は練馬区での集会でしたが、板橋区や北区などでも、地域の実情に根ざした「大行進」運動として、小さな集まりや学習会を組合と地域を結んで作る取り組み、「無数の大行進運動」が始まっています。
 その際に、すごい威力を発揮するのが星野闘争です。地域の名簿まわりから参加してくれた女性は、国会前で星野さん解放の要望書に署名してくれた方で、日本共産党系の団体に属する方でした。知り合いを連れて集会に来るなりカンパしてくれ、交流会でも発言してくれました。党派を超えて、絶対に権力と非和解だという人が、「星野さんは無実」の闘いを支持するのだと改めて実感しました。
 集会に鮮烈な印象を与えたのは、一陽会労組の闘いです。新自由主義資本による賃下げ攻撃と、少数派組合でも真っ向から絶対反対で闘い、職場で多数の労働者の決起を生みだし、御用労組の裏切り妥結を阻んでいる! 「労働者は必ず立ち上がると確信した」という坪井委員長の発言に、「『総がかり行動』などとは一線を画す力強い集会」との若い初参加者の感想が、地域で組織してくれた方から寄せられました。労働組合を軸にして「闘えば勝てる」と全体が一致できたすごい集会でした。