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労働者は一つ◆№33 民主労総が「最低賃金のインチキ阻止」の国会闘争に決起

月刊『労働運動』34頁(0337号14/01)(2018/04/01)


Workers of the world Unite
労働者は一つ、敵も一つ ◆№33

民主労総が「最低賃金のインチキ阻止」の国会闘争に決起!

 民主労総が先頭に立って、最低賃金のインチキを阻止しようと、国会環境委が開かれる3月16日、「労働排除最低賃金改悪阻止決意大会」を開いた。
 国会環境労働委員会所属の議員らが、労働界の意見を無視して、週労働時間52時間制と併せて、休日延長労働重複割増手当をなくす勤労基準法改悪を処理してから18日目に、最低賃金法も処理しようと乗り出した。最低賃金算定に含まれる給与項目の範囲を、既存の基本給から賞与金、福利厚生費、食費等に拡大して、最低賃金引き上げを実質帳消しにしようとする試みだ。
 民主労総と加盟・傘下組織は、国会環労委議員らのこのような行動を糾弾する決意大会を3月16日午前ソウル・ヨイド国会前で開いた。
 民主労総キムヨンファン委員長は、決意大会で「400万を超える労働者たちが最低賃金の影響を受ける。彼らが1日1日、汗と涙で自分たちの労働でこの社会を回しているのに、その対価が少し上がったからといって、それを無力化するために国会議員たちが乗り出している。賞与金を入れあらゆる手当を入れて、福利厚生費もかき集めて、賃金引き上げ効果を無力化しようとしている」として、国会の最低賃金制度改悪の試みを批判した。
 また、「国会の一方的強行、改悪の試みに、労働者たちの意見と労働者たちの切迫感は無視されている。反道徳的、反民主的な行いを黙過することはできない。民主労総は、最低賃金改悪論議を中断することを国会に厳重警告する。今は、最低賃金1万ウォンに進むための論議を始める時期だ。労・使・公益委員が参加する会議を再び開催することを要求する」と、国会の最低賃金法論議中断と最低賃金委員会会議開催を要求した。
 3月16日開かれた環労委雇用労働小委員会は、11時頃停会になった。労・使意見収斂(しゅうれん)案等に対して与野党幹事団協議を行ない、追って日程を定めることにし、今日はこれ以上最低賃金法改正論議はしないことにした。現在、与党の共に民主党は、定期賞与金算入だけを許容するという立場で、自由韓国党は、宿泊費・食費等まで算入しなければならないと主張している。細部範囲に対しては議員たち間の異見が存在する。
 環労委は、次に開かれる3月20日全体会議では最低賃金関連法案を扱わないが、4月に労・使意見を収斂することとした。4月3日は最低賃金委員会所属公益委員に、4日には労使関係者に最低賃金算入範囲に対する意見を聞くという計画だ。
 民主労総は、最低賃金改悪の試みに対する具体的対応方針を論議するために、当日午後に緊急中央執行委員会を開いてこれからの闘争方針を以下のように決めた。
①3月20日、国会環労委前提会議で最低賃金法改正案を一方的に処理しないことを条件に、国会環労委に最低賃金関連論議の枠を要求して参加する。
②民主労総が要求する論議の枠は独自的に用意する。
③交渉で論議する民主労総要求案は、3月22日に予定される次期中央執行委員会で定める。
 漆崎 英一(動労千葉国際連帯委員会)