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8・27動労福島の外注化反対闘争

月刊『労働運動』34頁(0344号05/01)(2018/11/01)


●8・27動労福島の外注化反対闘争

(写真 郡山車両センター昼休み門前集会)


橋本 光一(動労福島委員長)

郡総の改造業務外注化の強行へ緊急抗議行動、エルダー強制配転反対闘争の影響大!

安全を守るのは労働者だ!8・27外注化反対闘争

 9月1日、JRは、郡山総合車両センター(郡総)の改造業務外注化を強行してきました。改造業務は郡総の技術力の象徴のひとつであり、実際にも職人集団だったのです。ゆえに、青年労働者の技術習得の場としても貴重な職場でした。
 私たちは、8月27日、動労福島の組合員と宮城、福島の支援の仲間で、緊急抗議行動を展開しました。改造業務外注化絶対反対を呼びかける組合ニュースは、出勤で門を通るほとんどの労働者に手渡され、受け取れなかった人が、「今朝のチラシ頂戴!」と催促してくるほどでした。現場でも、外注化に反対している他労組のベテラン労働者が、青年に「今朝の動労福島のニュース読んだか。どう思った?」などと話しかける場面もありました。昼の門前集会にもたくさんの労働者が注目し、窓ごしや屋上などから発言に聞き入っている姿が見られました。

めて異例な外注契約? こんな外注化は今までない!

 改造業務外注化に対して、現場からは「こんな外注化ははじめてだ!どういうことなの?」という声が上がっています。外注契約というのは、外注化する業務が具体的にあって、その業務に関わる人件費や部材費等を具体的に計算して、その金額をもってグループ会社との委託契約が結ばれます。ところが、今回の改造業務の外注化については、業務が具体的に明確でなく、よって経費の計算も何もやっていません。このように極めて異例なやり方で強行されたのはなぜでしょうか。そのもとは、昨年の夏のエルダー強制配転反対闘争にあります。
 エルダー制度によって宮城県の新幹線総合車両センターに配転を打診された東労組組合員が、動労福島と共にJR会社に対して反旗を翻し、闘いに立ち上がりました。東労組の制動を跳ね返し会社の不当性を訴え、実質的首切りを覚悟して最後まで闘い抜いたのです。これによって、東労組の権威は失墜しガタガタになり、会社はこのままでは動労福島に結集する労働者が出てきてしまうと慌てふためきました。つまり、このような事態を再び絶対に起こしてはならない。とにかく、郡総の敷地の中でエルダーを抱え込む必要があるとなり、業務自体が具体的には存在しない、だからお金の計算も何もないままで外注化をやるしかなかったのです。現場労働者の外注化への反乱と、動労福島への結集を何としても阻止するための、会社側の苦肉の策として、この9月1日の改造業務外注化が行われたということが言えると思います。

全破壊の「変革2027」を許さない!

 郡山の改造業務外注化は、乗務員勤務制度改悪と一体であり、変革2027の最先端の攻撃です。 動労福島は、車両の品質安全を軽視し、労働者を犠牲にする外注化と合理化施策に反対し、断固闘います。改憲・戦争阻止!大行進運動の軸を担っていくためにも組織拡大が課題です。
 今回の闘いは大きな展望を開いたと思います。共に頑張りましょう。