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10・16~17動労水戸ストライキ報告

月刊『労働運動』34頁(0344号08/01)(2018/11/01)


●10・16~17動労水戸ストライキ報告

(写真 勝田駅前集会と街頭宣伝)


石井 真一(動労水戸委員長)

特急車掌一人乗務、ワンマン運転拡大反対でストライキ闘争に決起!


 動労水戸は、10月16日水郡線営業所運輸科運転士2人、10月17日勝田運輸区運転士2人がストライキ闘争に決起した。
 この闘争の発端は昨年10月にさかのぼる。JR東労組が特急車掌一人乗務とワンマン運転拡大を事前に聞いてないことを理由に、提案を受けることを拒否して、実施されなかったのだ。
 会社は本年2月、東労組が格差ベア反対を理由にスト通知したことをもって、30年間結んできた労使共同宣言を破棄し、東労組解体を開始した。助役やポテンシャル採用の管理者を先頭に、これまでに3万5千人が脱戸の三地本は、5千~6千人とも言われる組合員が脱退せず残っている。会社はこの事態を重視し、水戸地本が最大の問題だとしている。2月に冨田前社長が首相官邸に呼ばれて、安倍から「東京オリンピックに東労組がストライキを打つようなことがあってはならない」と言われたとのことだが、その核心は、常磐線全線開通に反対させてはならないということである。
 今回の車掌合理化は、水戸地本潰し攻撃だ。特急列車の車掌一人乗務は、理不尽で誰もが理解できない攻撃だ。職場には怒りが渦巻いている。一人では、緊急時に列車の安全を守ることと、乗客との接客を同時に行うことは不可能である。この理不尽な攻撃に、断固闘おうと呼びかける闘争が、動労水戸のストライキ闘争だ。
 まず、水郡線沿線でワンマン運転拡大を許せば、バス転換されいずれ廃止になるというビラを駅頭で配布した。100%に近い受け取りだ。磐城石川駅、磐城棚倉駅、常陸大子駅 、常陸太田駅で、前夜泊まり込みで組合員が決起した。それだけの価値はあった。「ワンマン運転で運転士が病気で倒れたらどうなるのか。バス事故はそうして起きた」という反応もあった。
 特急列車車掌の一人乗務問題は、勝田駅や水戸駅前で街宣を行った。かなり良い反応 があった。「車内トラブルや刃物を持って暴れたら誰が対応するのか?」 会社は団交や掲示で、「痴漢があった時はお客様に協力を呼びかける」「お客様に110番してもらう」等と言っている。こんな無責任な対応があるだろうか。即時やめるべきである。
 車掌が28人合理化される勝田運輸区前では、座り込み闘争が10月9日と10日と展開された。区長や副区長、助役などが出て来て監視しているが、当該車掌はビラを受け取り、話をしてくる。誰も納得していない証拠だ。
 こんな事態は、国鉄分割・民営化以降初めての ことだ。座り込み闘争をした後、国分副委員長と高野副委員長に、今まで話したことのない車掌から、話しかけて来る労働者がかなり増えているという。特急列車の車掌一人乗務とワンマン運転拡大は、東労組が初めて妥結しないまま強行となった 。闘争はこれからも続くということだ。
 これから矛盾が爆発する。「車掌がいないから特急券は買わなくていい」と情報が流れ、特急券を買わない客が続出している。しかし、車掌は特別改札として乗務しており、1列車で10万円以上の売上になっている。今後は客とのトラブルが必至の情勢だ。これから面白いことになる。動労水戸は組織拡大に向け闘う。