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『国鉄分割・民営化と闘って30年』を読んで 職場を土台に資本と闘う団結を拡大する

月刊『労働運動』34頁(0344号17/01)(2018/11/01)


『国鉄分割・民営化と闘って30年 労働運動の変革をめざして』を読んで
職場闘争を土台に資本と闘う労働者の団結を拡大する!


―全章、とりわけ「第七章 労働運動の変革をめざして」を読んで―

坂野 康男(東海合同労組執行委員長)

 『月刊労働運動』が、「労働運動の変革をめざして」を紹介したのは、昨年7月号と8月号でした。昨年10月号からは読後感想文形式で、今年10月号まで、13回連載されました。いずれも、自分の職場での闘いにもとづいて、動労千葉労働運動の核心点を抉えぐり出す、実践的な読後感想文でした。
 感想文の白羽の矢が私に立ち、読み残していた7章を読破する、良い機会になりました。(田中康宏委員長! 読み残していて、ごめんなさい。)
 実は、5章の白井論文を皮切りに布施動労千葉顧問のあとがきまで、7章を除いて一気に読破して、わかったような気持ちになっていました。
 しかし今回、東海合同労組の闘いの経験やぶつかっている問題を考えながら7章を読んでみると、動労千葉のような階級的な団結(労働者とJRは非和解の関係)を作り出していく上で、学ぶべきものが数多くあると思いました。
 7章には、中野洋前委員長とタッグを組んできた田中委員長によって、国鉄分割・民営化攻撃と対決して組合員の闘う団結を作り出す苦闘が、描かれていたからです。
 小泉事務局長が「それぞれの章が一冊ずつの単行本にしても良い深い中身を持っている」と書いている通り、当局・資本と闘う労働組合の団結を作り出していく教訓に満ちた実践的な本でした。
 東海合同労組の青年部長の職場であるガソリンスタンド労働者分会では、セルフスタンドでの顧客の給油作業等を常時監視できない法令違反を指摘して、安全体制確立へ大幅な増員などを要求して闘っています。
 また、私の職場である宝交通分会では、日々のタクシー運転業務の安全に直結する問題として、長時間労働を強いる1か月170時間の所定労働時間を撤廃せよと要求して闘っています。
 労働者と職場の安全問題を2018年春闘要求書の主要な議題に出来たのも、動労千葉の船橋事故闘争以来の反合・運転保安闘争を学ぶことによってでした。
 労働運動の変革をめざす目的は、こうした職場闘争を土台に当局・資本と闘う労働者の団結を拡大し、資本主義社会では生きていけない労働者の解放を勝ち取ることにあります。
 「改憲・戦争阻止!過労死・非正規化・解雇自由と闘う11・4全国労働者集会、改憲阻止一万人大行進」を全国・全世界の仲間と共に闘います!
 韓国民主労総との国際連帯を作り出す11・10動労千葉訪韓団闘争を、昨年に引き続き青年部長と、心意気は青年の私が担います。
 団結(タンギョル)! 闘争(ツジェン)!