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JRダイ改―安全無視の長時間運転を許すな!

月刊『労働運動』34頁(0349号05/01)(2019/04/01)


JRダイ改―安全無視の長時間運転を許すな!

(写真 ダイ改―長時間運転に抗議行動)

石井 真一(動労水戸委員長)

 動労水戸は、3月15日勝田運輸区前で座り込み、抗議行動を行った。今回のダイ改は、乗務員の実運転時間を30分以上延長するとんでもないものだ。介護、
育児のために、短時間行路を作るとし、それ以外を従来の運転士に割り当て、19名の大合理化をするものだ。
 勝田運輸区前に立て看板を立て、組合員と支援の仲間が結集した。勝田運輸区で働く国分、高野両副委員長がマイクを握り、「こんな長時間運転を強制すれば必ず事故が起きる、事故を起こせと言っているようなものだ」「1日9時間も運転したら、必ず集中力は落ちる、そんなことができると思っているのか」「東労組も脱退者も共に声をあげよう、闘おう」と訴えた。
 勝田運輸区前を通る運転士や車掌は、「御苦労様です」「少ないですけど、飲んでください」と差し入れも届いた。副区長や支社の課員の前で、ほとんどの労働者が声をかけてくる。相当怒りが深いことを示している。
 大子から駆けつけた組合員の運転士は、「26時間とか27時間拘束されたら、我々50歳を超えた運転士は、とても退職までもたない。そこで見ている会社幹部は自分が運転してみろ!」と弾劾した。
 JR東日本は、労働組合のない会社を目指して、御用労組である東労組の解体にまで踏み切ってきた。今回のダイ改は、労働組合を無視し、会社の選んだ社員の意見を聞いてダイヤを作成し強行した最初のケースだ。組合が妥結しなくてもかまわず、あたかも、もう決まったようにダイ改の説明を行っている。労働組合のない会社は、地獄のような労働強化が行われる。昨年12月吉祥寺駅、今年3月秋葉原駅の全面外注化も同時に行われている。会社のやりたい放題である。
外注化はデッドロック
 会社の一方的なやり方に、現場の労働者の怒りはフツフツと湧き上がっている。JR東日本は、業務を外注化して、低賃金の労働者に置き換えるという手法で、利益を上げようとしてきたが、完全にデッドロックに突き当たっている。プロパー労働者の退職が止まらないのである。MTS (水戸鉄道サービス)構内運転士2名が、3月末で退職する。いずれも低賃金が原因である。「検修構内業務は10年で全てプロパーに置き換える」というが、せっかく養成しても退職してしまうので、破産することは目に見えている。
 CTS (千葉鉄道サービス)でも、10人のプロパーが退職し、別な鉄道会社に就職している。
 3月ダイ改の矛盾の爆発はこれからだ。この座り込み行動を皮切りに、労働者の怒りを引き出し、職場全体が決起するような運動を作り上げることだ。今回の長時間運転の強制は必ず現場からの決起を生み出す。闘いはこれからだ。共に闘おう。