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動労水戸支援共闘が総会を開催、夏秋闘争方針を確立

月刊『労働運動』34頁(0352号05/01)(2019/07/01)


動労水戸支援共闘が総会を開催し、夏から秋へ闘争方針を確立

(写真 動労水戸支援共闘第4回総会で経過報告する斉藤貴広事務局長)


被曝と帰還を強制する常磐線の全線開通許すな! 9・22水戸市内デモへ!

呼びかけ人代表 小玉 忠憲

 「被曝労働拒否を闘う動労水戸支援共闘」は、5月25日午後、都内で第4回総会を開催。不屈に闘いを継続する動労水戸組合員・家族会、全国から結集した支援共闘の会員ら80人は、来年3月にも強行しようとする常磐線の全線開通を絶対に阻止するために、夏から秋へ総力をあげて闘いぬく体制構築と団結方針を討議・確立しました。

構え直して決戦本番への闘いを進めよう!

 総会冒頭、呼びかけ人を代表して私の方から、①来年3月26日に常磐線のJヴィレッジ駅(4月20日新駅開業)から、安倍政権はオリンピックの「聖火」を出発させる計画であること、②「福島復興・再生計画」の一切の前提が、爆発した原発の直近を走る線路や駅の全線開通であること、③さらに福島県は、オリンピックまでに「避難者(強制避難者も自主避難者も)をゼロにする方針」のもとで、都内の国家公務員住宅に住む避難者に家賃を2倍(11万8千円とも)請求して強制退去を迫っていること、④そして運転開始40年を超える老朽で「超危険原発」である東海第二原発の事業主体・日本原電は2月に、茨城県知事や東海村村長に「再稼動方針」を伝達したこと、⑤しかし、東海第二原発付近住民の怒りが沸騰し、除染で出た汚染土を常磐自動車道の拡幅工事に使用する関係住民説明会では「安全ならオリンピック工事に使え!若い人が戻ろうとする時になぜ持ってくるんだ!」と怒りが爆発。宮城県大崎市の「汚染廃棄物試験焼却事業」には、事業中止と予算差止め訴訟に住民が新たな決起を開始していること等を紹介しました。
 そして今こそ動労水戸の闘いを中心軸にすえて、未来のために生きるための闘いに立ち上がっている住民のみなさんとつながり、真正面から安倍政権と対決していく大きく新たな運動をつくりだそうと訴えました。

9・22水戸市内で開催する大集会・デモ行進へ総結集を

 動労水戸石井真一委員長からは、①労働組合として、このかん開催された「さよなら原発全国集会」や「5・3憲法集会」で常磐線全線開通反対の署名を支援共闘の仲間とよびかけたところ、多くの労働者から支持と共感が得られたこと、②5月24日に水戸市で行われた東海第二原発に関する日本原電主催の説明会での質疑応答のやりとり、③動労水戸を含む動労総連合として、昨年10月に申し入れていた「常磐線の全線開通中止を求める」団体交渉の要求に、JR東日本本社が5月27日に交渉する回答を得たこと等が報告されました。
 そして9月22日に、動労水戸として「常磐線全線開通阻止!東海第二原発再稼動反対!」を掲げてもっと広く働きかけ、総力をあげて集会を大成功させていきたいとの方針を提起し、この闘いと一体でJR東日本による「新たなジョブローテーション」攻撃を許さない闘いを、現場から作り上げていく決意が語られ、大きな拍手がまきこおりました。
 さらに、動労水戸組合員と支援共闘の仲間が行った、福島県双葉郡の常磐線沿線の駅舎や線路工事の模様や現地調査を行った映像が上映されました。

全線開通阻止へJRに提出の一万筆署名を取り組もう!

 斉藤貴広事務局長からの経過報告では、いよいよ全線開通阻止決戦の本番に入ったこと。この決戦を闘うために支援共闘を結成してきたと言っても過言ではないと強調して提起され、「改憲攻撃をめぐる決戦と常磐線攻防は一体」であり、「避難指示が解除されても8割以上の住民が帰還せずに避難を続けている」等の報告がありました。
 その上で、①JR東日本・水戸支社は、12月にも試運転を行うとしており、来年3月の開通阻止に向けた突破口を開く9・22集会に向けて、全国各地で一万筆を目指し、署名運動を広げて大結集すること。②被曝労働拒否の闘いは、愛媛・舞鶴・新潟・越谷・東京など、全国各地で闘いが発展している。とりわけ避難計画等をめぐる自治体の攻防は決定的であること。③あらゆる職場・地域で会員拡大へ全力をあげようとの方針が打ち出されました。
 続いて、動労水戸・木村郁夫書記長から、①東労組解体攻撃に抵抗して立ち上がり始めている平成採青年労働者と団結して組織拡大への闘いを取り組んできたこと、②「変革2027」「ジョブロテーション」は、現場の団結があればできない。現場には怒りと不安が渦巻いていること。③常磐線開通阻止に向けて原ノ町といわき(両運輸区)の運転士・車掌と一体となることを追求し、組織拡大にかけると訴え、一層の支援共闘を訴えました。
 さらに国分勝之副委員長からは、常磐線の線路復旧工事の現場で働いている労働者との交流や討論の貴重な経験や報告がされました。

活発な意見・討論で闘いの共有と団結が一層深まる

 討論では、動労千葉の田中康宏委員長から、鉄道業務の全面外注化、運転士・車掌の廃止等、激しい攻撃の中で「自分の未来も見えない」状況に動労水戸組合員も置かれており、その中で被曝労働拒否闘争を継続していることは簡単なことではない。労働運動史上に例のない闘いだ。9・22集会は全組合員が誇りと確信を持てる集会にしたいと発言。
 動労水戸家族会からは、東海第二原発の説明会で「何かやりたい、どうしたらいいの」の声が多数あり、署名用紙を渡して新しいつながりができた、自分たちの殻を破ることが重要と実感したと貴重な報告がされました。
 また、福島から避難している方から、新幹線・福島駅に「オリンピックに感謝します」のポスターが貼られていることは許せない! 今の私らの世代が闘わなくてはだめです」との決意表明。
 さらに動労福島・橋本光一委員長、茨城の交通労働者、越谷・東京の自治体労働者、全学連の発言がありました。
 最後に石井委員長が集会のまとめを行い、呼びかけ人代表の私の団結ガンバローで総会を締めくくりました。