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ひめじょおん―女性部から 基地全面撤去の5・18沖縄闘争

月刊『労働運動』34頁(0351号18/01)(2019/06/01)


ひめじょおん―女性部から
基地全面撤去の5・18沖縄闘争

(写真 沖縄県那覇市の国際通りをデモ行進)

中西 美代子(神奈川労組交流センター女性部)

 「復帰」47年5・18沖縄集会は、灼熱の「基地全面撤去の沖縄闘争」になりました。
 暑い中での那覇市内デモは、右翼の街宣車が繰り返しがなり立てる中で、元気に楽しくやり抜きました。私たちのデモには、オーストラリアの男性や若い女性が飛び入り参加したり、観光客がカメラのシャッターを一斉に切ったり、手を振ったりして高揚感に満ちていました。
 沖縄の最大の闘いは、基地問題です。基地は戦争と直結します。殺し殺されるという命の問題です。3年前、結婚前の20代の女性が米軍属に殺害されました。今年もまた子どもの面前で、米兵に母親が殺されました。基地あるゆえに命を落とす。県民の怒りはマグマそのものです。
 基地の全面撤去、辺野古に基地は作らせない。安倍政権の辺野古への土砂投入は、決して沖縄の怒りを潰せません。
 沖縄県民は、あらゆる攻撃に対し「諦めない」という総意で固められてきています。
 昨年の翁長知事の急逝以来の沖縄つぶしに対し、県民一人ひとりの必死さの息づかいがわかるほどの感動と緊張がありました。本土で生きる私たち沖縄県出身者にとっても、本当に誇らしい日々でした。
 18年8月11日の県民大会には7万人が結集。9月の沖縄知事選の玉城デニー氏への39万票は、県知事選史上で最高の得票数でした。19年2月24日の「辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票」は反対が43万4273票でした。
 改憲・戦争に突き進む安倍政権は決して辺野古を止めない。しかし沖縄県民は、故古波津英興さんが「沖縄は日本のしっぽだ。だがそのしっぽの闘いが日本の舵とりになる」と言われた闘いを展開しています。安倍政権を打倒し、基地の全面撤去までやむことのない闘いとして展開されているのです。
 星野文昭さんは「沖縄を闘うことで人間になることができた」と、暁子さんが集会で報告してくれました。獄中から病身を押して沖縄に思いを寄せてくれています。参議院議員の糸数慶子さんは「今の様な沖縄にしない為に星野さんたちは闘った」と訴えています。星野さんを沖縄闘争の中に取り戻しましょう。そのために改憲・戦争阻止!ゼネストを闘える労働組合を全国、全島に作りましょう。
 青年と女性が新自由主義社会下で非正規職労働者の未来を開く闘いに立ち上がっています。
 沖縄における闘いは、沖大自治会を再建し学生の貧困や政治問題を取り組む闘い、IJBS労組の「非正規の島から国際連帯の島へ」の闘いが、青年・女性の闘魂を呼び覚まし牽引していると思います。
 70年代に2つのゼネストを先頭で闘った全軍労、全港湾の先輩たちと共にゼネストを闘う労働組合を作っていきましょう。